二つの介入試験を判定する

2011.06.09

いずれの介入試験でも、合成のベータカロチンを補うことで、肺がんになるリスクを増大させてしまった、ということになります。この実験結果によって、天然のベータカロチンや、ベータカロチンを含んでいる天然の食べ物が危険だということには全然なりません。合成のビタミンEについてはどうでしょうか。合成のEは、天然の半分の効力しかありません。これは人に対する試験の結果です。しかし試験管の中での抗酸化力(酸化させない能力)には、天然型と合成型で全く差はありません。試験管の中での実験は、そのまま人間には、当てはまらないのです。体内での吸収、利用、腸内細菌など、実際に体が栄養素を利用するに当たって関係してくるものがあるからです。ビタミンEについてのフィンランドの実験結果についていえば、合成のビタミンE50mgは肺がん死亡率も含めた総死亡率に何の影響も与えなかったということになります。