古代ペルシャの伝説によると、「地球はエメラルドの海に満たされ、大空はサファイアによって彩られ、地球の内部には燃えるルビーがあって地表を温めている」と記述されています。蔭かに沖縄やハワイ、オーストラリア、タヒチの海の美しさを体験すると、この伝説も納得させられます。伝説の美女、エジプト女王クレオパトラがエメラルドに魅了され、自らクレオパトラ・エメラルド鉱山を所有したことは有名な話であり、史実によっても明らかです。エジプトでは5000年の昔から、神秘と権力、そして美と富の象徴として、女王クレオパトラをはじめ、多くのエジプト王家の人々が「宝石の王」として、このエメラルドを尊重してきました。今日、エジプトではエメラルドは産出されず、南米のブラジル、コロンビア、インド、パキスタン、ロシア、ザンビア、マダガスカルにその地位は譲られています。これらの国々でエメラルドが発見される以前には、南米のペルー、太陽の国インカ帝国が、エメラルドの最高の産出国でした。しかし、1533年のスペインの征服によって、美しいエメラルドのほとんどが国外に持ち去られました。このインカ帝国から略奪した金銀財宝の力によって、スペインは世界に君臨する帝国となったそうですが、今日の価値にしたら、想像を絶する額のエメラルドが平和を愛したインカ帝国からスペインに持ち去られたのは悲しいことです。