リズムを演出する

2011.08.25

せっかく外部アプローチで訪れた人の気分を盛り上げても、そのあとも心地よく人を誘導するためには、アプローチに描かれたシナリオにリズムがなくてはならない。そしてリズムを演出するためには、四つの魅力的なホールが必要になる。一つは建物に入ってすぐに目にする一階エントランスホール、そしてその先にある一階エレベーターホール、さらにエレベーターを降りたときに目にする各階エレベーターホール、そして最後にマイホームの扉を開けた瞬間に目にする玄関ホールである。ところが現実にはどうかというと、豪華に飾り立てられているのは一階のエントランスホールと、せいぜい一階エレベーターホールだけ、あとの二つのホールについては、魅力的かどうか判断する以前に、用意されていないケースが多い。一階のエレベーターホールがずいぶん豪華なので、優雅な気分でエレベーターに乗ったところ、目的の階でエレベーターを降りると、そこには各階エレベーターホールと呼べるようなスペースさえ用意されていない。寒々しい雰囲気の外部廊下にそのままつながるというのが、ほとんどのマンションである。