同じ服を着る

2011.07.29

彼女たちの表情には、迷いがない。太陽に向かって咲いた大輪の花のような、安定したその笑顔は「私はこれ。これが私」と自信をもって語っているようで、ただただ眩しかった。日本からの服がこの街に合わないのなら、ミラノの服を着ればいい。そう思って一通り、ミラネーゼと同じ服も買ってみた。最初しばらくは、彼女たちと同じように素敵になれたような気分で浮かれて街を歩いていたが、あるときウィンドウに映った自分の姿を見て愕然とした。そこにいたのは、ただの地味な東洋人だった。服が、まるで借り物を着ているように似合っていないのである。顔の違いも、体型の違いも、同じ服を着ることによってかえって際立ってしまっていた。私は悟った。ミラノ服の定番ともいえるシンプルな紺のジャケットは、骨格のはっきりした顎の線と、広い肩幅があるから着こなせるのだ。きれいな色のセーターは、こっくりと日に焼けた肌があってこそ着る人を美しく引き立てる。男仕立ての紐結びの靴に細身のストレートパンツというマニッシュな装いは、彼女たちラテン女の体を流れるセクシーな熱い血を洗練された形で際立たせる。

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AVIREX公式通販サイト
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